許可が出た途端に生徒たちはプリンの周りに集まった。
「ほどほどにしといてよ。折角薬飲ませたんだから。」
教壇の端のほうで傍観しつつ煙草に火をつけながら
念のために声をかけておいた。…生徒たちも重々承知しているだろうが。
委員長のみプリンの周りに群がる生徒たちの輪から離れこちらに歩いてきた。
「先生。何を飲ませたのですか?」
「さっき飲ませたのは整腸剤のキノホルム。
少し前に薬害として問題になって使用不可になったあれだよ。
幸い授業で使うということで少量サンプルとしてもらったんだ。」
「教師としての立場を利用して毒薬使用ですか。相変わらずですね。
でもそのおかげでこちらとしては楽しめるのですが。」
煙を避けながらそう言い放つと生徒の輪に入っていった。
委員長と入れ違いに不良生徒の手下の一人が駆け寄ってきた。
「先生。釘と金槌貸して。あいつ動き回ってうぜぇんだ。」
見ると頬を膨らませ小さな手足をばたつかせて飛ぼうとしているプリンと目が合った。
早くも体には青あざができていた。
助けてと哀願するような目を向けられて自然と笑みが浮かんでいた。
煙草を流しに放り込み、釘と金槌を持って私も輪の中に入った。
「ちょっと押さえておいて。」
そう声をかけて釘を小さな手の上にかざす。
「ぷ!ぷりぃぷり!」
何をされるのか感づき身をよじって逃れようとするが
何人もの生徒に押さえつけられていては動けるはずもない。
釘の先を皮膚に差し込む。
ぷつっと皮膚が切れる手ごたえがして血が一筋流れ出す。
「ぷぅ!ぷりいぃっ」
涙をこぼしながらやめろと言うように鳴く。
「こんなことで泣いてちゃこれから先もっと辛いよ?」
微笑みながらそう言うと裏切られたというような表情をしてぷぅ…と一声鳴いた。
気にせず釘の頭を思いっきり叩いた。
「!ぷり゛い゛い゛ぃぃぃぃ」
一度叩いただけであっさり貫通して机に固定される。
他の手足も同様に固定する。
プリンはその度に叫び声をあげ、生徒は歓声を上げた。
「あ、ここもちゃんと止めとかなきゃね。」
頭から垂れ下がった部分を掴むと頭の上へと裏返した。
くるんとカールした部分を引き伸ばすと真ん中あたりに釘を突き刺し固定した。
一通り固定し終えると出ている部分をさらに机にしっかりと打ち付けた。
一打ちすると手足にめり込み、手足ごともう一打ちする。
さらに一打ちすると骨や肉が押しつぶされて机にめり込んだ。
鬱血しているらしく釘の周りは青黒くなっていた。
途中からは喉がつぶれるようなヴぇっヴぉっと言う声しか出さなくなった。
頭の房をしっかり打ち付け終えると白目を剥き泡を吹いて気絶していた。
「駄目だよ。ほら起きて。」
優しい微笑を浮かべ優しく声をかけながら塩を体全体に満遍なく降りかける。
ピンク色の体に雪のように降り積もる。
傷口に相当染みる上に白目を剥いたままだったため目にも入り
半開きだった口にも入った。
「ぷりぃ!?ぷりいいぃぃぃぃぃぃぃ!!」
途端に覚醒し拭おうとするが釘に打ち付けられているため動かそうとするたびに
傷口が広がり、そこに塩が染みて反射的に動かそうとする。悪循環だ。