点滴速度を一番速くしてたからすぐに終わって、さっそく再開。
私は耳栓して、「ひかりのかべ」をかけてもらう。
そして、鈴ちゃんの「さわぐ」で強制覚醒!
透明な壁がぶるぶる震えて、耳栓してても聞こえる大音量の金属音。
ドクロッグちゃんはすぐに起きて、耳を塞ごうとするけど無理。
ぴしぴし走る裂傷の痛みは他の痛みに比べれば全然平気みたい。
むしろ、耳鳴りの方が酷そうだよ。
額がぱっくり割れて、血が噴出したところでやめさせる。
轟音でぐわんぐわんする頭に鳴り響く残響。
再び気絶しかけるドクロッグちゃんの顔を生暖かい血が染めて覚醒させる。
瞼の上を流れ落ちる血で目が開けづらいみたいだから、
焼き鏝で傷を塞いであげたらぱっちり目を開いてくれた。
さてさてさっきの続きから。今度は鈴ちゃんの番。
私が手首だったから、鈴ちゃんは足首。
もげてる指も固定されたままだから、まだ繋がっている筋繊維ごと、足の甲へと曲げる。
まだ神経が繋がってるのかな?顔を顰めるドクロッグちゃん。
それが済むと、今度は足首。後ろ側にゆっくり折り曲げられる。
足がぴんと伸ばされた状態になると、足がつったのか、
眉を顰めるけど大したことなさそう。汗流れてないし。
それを超えるとみちみちと軋むような音がしてべぎぃっと肉が割れた。
引き伸ばされた皮膚が裂けて、筋肉を突き破る折れた骨と飛び散る鮮血が現れる。
何度見ても良いなぁ…この時の表情もすごく素敵。
今度は鈴ちゃんと相談して二人で同時に両肘と両膝のボタンを押す。
細い肘は後ろ側へ、膝は前側へ曲げられる。
靭帯が伸びきりぷつんと切れ、半月板は筋肉に押し潰され粉々に。
皮膚も頑張って伸びるけど、やっぱり無理があって、裂けちゃう。
少しはしなるけど、折れて筋肉の間を縫うようにして飛び出てくる骨。
血管も神経もぶちぶち切れて、ぶしゅうと噴出す鮮血。
舌を突き出して口と目の端が切れて血が出るほど広げて涙を流す顔。
その充血した白目も、絞り出る空気に鳴る喉も全部可愛い。
ごりごりと割れたお皿が擦れあう音がしながら、がたんと止まった。