さて、2日目。昨日の処理は後回しだ。次のシャワーズに移る。
こいつの小部屋には中に水を湛えさせてやってあり、安心する環境は整えたはずだ。
しかし、大分時間が経ったというのに水の中に体を溶かし、
底に設置してある酸素を送り込むポンプからはぼこぼこと泡が吐き出され、
その揺らぎによって、底の隅の方に何かがいるということが分かった。
その気配からは未だに怯えと不安しか伝わってこない。
泡か…こいつにはクロルピリホスを使おう。
風鈴に指示を出し、ポンプの管を付け替えた。
一瞬勢いの弱まった水泡だがすぐに勢いを取り戻した。
水質の異変に気づいたのか不安そうな瞳を泳がせながら姿を見せた。
水面に顔を出し、小部屋からの出口を探す。もちろんそんなものは無い。
顔には水では無い液体が出てきていた。焦りのためでも運動のためでもないものが。
涙も出ているがそれでもない。…これだけで泣くとは随分泣き虫だな。(発汗)
焦れば焦るほど呼吸速度が上がり、えらから取り込まれる毒も増えていく。悪循環だ。
そんなことにも気づかないとは、不安で思考力が麻痺しているのだろう。
水面の上に出した泣き顔。口からは舌がはみ出、唾液がだらだらと流れている。
自分の体の異変にさえ恐怖を露にし、さらに混乱していく。(唾液分泌過多)
混乱や焦りのためだけではなく、瞳が急激に窄まる。
急に暗くなった視界にも焦りが増加し、壁にぶつかり始める。
最初ははらはらと流れていた涙も、今では泣き声もついた号泣となっている。
毒の効能では無いにも関わらず、発狂しそうだとは…臆病にも程がある。(瞳孔収縮)
私には呆れ顔で、風鈴には冷ややかな目で見られているシャワーズは、
ようやくカメラに気づいたのか、出してくれと必死に泣き喚いている。
泣き過ぎと毒の効果により、胃を押し上げる圧力が生まれる。
青い顔をさらに青くして堪える様は無様だった。(吐き気)
腹部が傍目にも分かるほどにひくひくと動いている。
込み上げる吐き気に耐えられなくなりそうになりながらも、
水槽の中にぶちまけることになることくらいは混乱した頭でも分かったのか、
激痛と吐き気を懸命に堪え、前足で口元を押さえ込んでいる。(胃痙攣)
とうとう押さえ込んでいる前足の隙間から吐瀉物が漏れ出した。
一度漏れてしまえば後は早い。水面に広がり沈んでくる自分の出した汚物から、
逃れるように底の隅で体を丸め、肩を震わせ泣きながら吐いていた。
自分が出しているものから逃げるのに止まっていては意味が無いというのに。(嘔吐)
咳き込みながら鼻と口から汚物を吹き出すシャワーズの顔はどろどろになっていた。
鼻が胃液でひりひりするのか鼻から水を噴出しながら、けほけほと咳き込む。
咳き込んだ拍子に排泄物が飛び出してしまう。羞恥と情けなさでまた泣く。
汚物は水が濁って撮影の邪魔なので、風鈴の技で避けてもらった。(下痢)