失踪した上司の代わりに私が上司の地位についた。
これからはちょくせつ
Dr.Oの方に記録や死体を持っていくことになる。
上司の失踪を今更ながら後悔するが出世したということで良しとした。

今回はウリムーを連れてきた。今は麻酔で眠っているがその内起きるだろう。
ウリムーにした理由はその良く利く鼻だ。
主役が起きるまでにウリムーの入ったガラスケースにチューブを繋いでいく。

今回はアリルアルコール(C3H6O)を気化させたものを使用する。
ひどい刺激臭がするため食品に混ぜるのはお勧めできない。

ウリムーを起こし即座に蓋を閉め密閉する。
手が出せないのは残念だが苦しむ姿を見ながら紅茶を飲むのもまた一興と言ったところか。
ウリムーは何が起きたのか解らずただきょろきょろしている。

徐々にアリルアルコールを注入していった。

すぐさまその刺激臭が鼻を突いたらしく悪臭から逃げ惑い、意味も無く周りの壁に頭をぶつけている。
頭から血を流してもなかなかその動作は止まらない。
さすが猪、人間ならまだ気づいていないくらい微量しか注入していないのに気づいて悶えている。

頭を押さえだしたのはぶつけた所為だけではなかろう。
のんびり眺めながら紅茶を一口啜る。格別な一杯だ。(頭痛)

咳をしだし、喉を蹄で掻き毟ろうとするが上手くいかなくて転げている。
血を吐いているが赤い血なので喉の辺りが炎症をおこしているのだろう。(気管支・喉の粘膜刺激、炎症)

血だけではなく胃の内容物まで吐き出し始めた所を見ると消化器系に異常をきたし始めたのだろう。
胃液しか出なくなってもまだ吐き出し続けている。
背中をさすってあげたいところだ。もちろん剣山で。(吐き気、嘔吐)

皮膚も刺激しだしたようで脇腹を壁にこすり付けている。
つるつるした壁なのであまり意味は無いと思っていたが皮膚にだいぶ染みていたのだろう。
一部の皮膚が毛皮ごと剥がれ落ちてしまった。
涙と血をだらだら流しながら壁に体をこすり付けるウリムー。写真を撮っておいた。(疼痛)

剥がれ落ちた部分を観察してみるとぷつぷつと水ぶくれが出来ていた。
こすりつけた瞬間にぷちぷちぷちぷちと潰れていくのは何だか爽快だ。
そのたびに漏れるウリムーの声はなかなか良い
BGMになってくれる。(水疱)

紅茶のおかわりを注いでいると呼吸困難を起こしてころっと逝ってしまった。
折角の良い
BGMが無くなり少し不満だがなかなか楽しめた。

私が手元のスイッチを押すとカチッと音がして
あっという間にウリムーは飛び散った肉片と化してしまった。(引火性)

前々回のピチューの爆破のときに軽いやけどを負ってしまったため、
今回はあらかじめガラスケースの中にライターを仕込んでおいたのだ。

ガラスケースの内側を血が伝う様を眺めながら紅茶を飲み干すとMタウンに向けて出発した。